伊坂幸太郎のデビュー作。
コンビニ強盗に失敗した伊藤は、警察に追われる途中で意識を失い、見知らぬ島で目を覚ます。仙台沖に浮かぶその島は150年もの間、外部との交流を持たない孤島だという。そこで人間たちに崇拝されているのは、言葉を話し、未来を予知するというカカシ「優午」だった。しかしある夜、何者かによって優午が「殺害」される。なぜカカシは、自分の死を予測できなかったのか。「オーデュボンの話を聞きなさい」という優午からの最後のメッセージを手掛かりに、伊藤は、その死の真相に迫っていく。
これミステリーか?って感じだがこんなのもアリですね。
人生の教訓というか、解りやすい哲学書を読んでいる気がするぐらい、名言がガンガン出てきます。例えば主人公の祖母が言ったこんな一文。
「人生ってのはエスカレーターでさ。自分はとまっていても、いつのまにか進んでるんだ。乗った時から進んでいる。到着するところは決まっていてさ、勝手にそいつに向かっているんだ。だけど、みんな気がつかねえんだ。自分のいる場所だけはエスカレーターじゃないって思ってんだよ」
学生の頃からずっと何かに逆らって生きてきたつもりの私には結構衝撃的でした。でも未来を予知するというカカシ「優午」は、未来にはいくつもの選択枠があると言っている。それを選ぶのは自分自身だと。
「蒼穹の昴」を読んだ後だけに、どうしても未来は自分の手で作っていくものだと思いたい。運命なんてものはあってないようなものだと思いたい。そういう意味では優午の意見に賛成ですね。
最後は爽快感のある終わり方でスカッとした。
島に欠けているもの、それが最後わかるんですがそれはちょっと納得いかなかった。だってそれは貰うものじゃなくて作り出すものだろ?百年以上もそれが島に欠けていたなんて私には考えられなかった。だってなくても自然にそれは生まれるはずだから、絶対。
伊坂幸太郎さんの他の作品も読んでみたいですね。次は「ラッシュライフ」だ!!



